ここ数年、ゲームの楽しみ方が静かに変わり始めていて、かつてゲームは「パッケージを買うもの」が当たり前だったのですが、今、多くのユーザーは月額料金でゲームを遊ぶサブスクリプション型サービスを利用するようになっています。
映画であればNetflix、音楽であればSpotify。そしてゲームなら、Game PassやPlayStation Plusのようなサービスが登場し、エンターテインメント全体がサブスク型へ移行してきています。
この変化は単なる料金システムの変更ではなく、ゲーム文化そのものを変える大きな流れになりつつあるかもしれません。
サブスクゲームとは?
サブスクゲームというのは、月額料金を支払うことで多数のゲームを遊べるサービスのことで、代表的なものとして、以下のようなサービスがあります。
- Xbox Game Pass
- PlayStation Plus
- Nintendo Switch Online
- Apple Arcade
これらのサービスでは、数十〜数百本のゲームがラインナップされていて、ユーザーは好きなゲームを好きな時にプレイすることができ、現状、ゲームは、所有するもの → 利用するものへと変わってきています。
これは、先の映画や音楽と同じ構造であり、なぜサブスクゲームが広がっているのでしょうか?
現在、サブスクゲームが急速に普及してきたた理由は、大きく3つあって、まず一つ目は新作ゲームの価格が高くなったことがあり、近年、ゲームの価格はドンドン上昇してきており、最新のAAAタイトルでは1本8000〜10000円することも珍しくなく、このような状況下であれば、サブスクサービスはとても魅力的であり、月1000〜2000円程度で何十本ものゲームを遊べるというのは、ユーザーにとって「リスクの少ない遊び方」にもなります。
高いお金で購入して「面白くない」「自分に合わない」なんて目には遭いたくないですからね。
また、昨今、毎年数千本ものゲームが発売されていて、ユーザー側の視点でみると「どれを買えばいいのか」「本当に面白いのか」の判断が難しくなっていて、このような状況をサブスクは手軽に解決してくれます。
そもそも「とりあえず遊んでみる」という体験が可能ですし、失敗しても次のゲームを試すことができますからね。
過去、ゲームを遊ぶためには、ゲーム本体以外にも、ディスクやカートリッジが必要だったのですが、今はほとんどのゲームがダウンロード型へと移行しており、物理的なメディアが不要になったことで、サブスクモデルが成立しやすくなりました。
これは時間、場所などの制限要素がなくなったうえ、一定額の出費だけでゲームをより楽しめるというコスパにも繋がっています。
ゲーム文化はどう変わるのか
サブスクゲームの拡大は、プレイヤーだけでなくゲーム業界にも大きな影響を与えていて、現在のサブスクでは「一本のゲームを長く遊ぶ」というよりも「多くのゲームを試す」というスタイルが増えてきており、その結果としてインディーゲームや短編ゲームなどが遊ばれる機会が増えてきています。
これはゲーム文化にとって非常に重要な変化とも言えるでしょう。
ゲーム制作の戦略も変わっていく
サブスク時代では、ゲーム会社の戦略も変わり、従来の売り切り型であれば、発売日に売れなければ利益は出ませんし、最大化できるのが売り始めてから数ヶ月というものでした。
しかしサブスクでは長く遊ばれるゲームが有利となり、ライブサービス型ゲーム、アップデート型ゲームなどが増えてきており、この流れは大手制作会社による大規模なゲームだけでなく、インディーゲームのチャンスが広がっていることを意味しており、プレイヤーは「買うほどではないが気になるゲーム」を試しやすくなりました。
その結果、サブスクで人気になった作品が後から大ヒットするケースも増えてきており、この流れは映画のストリーミングと同じ現象がゲームにおいても広がってきたということになります。
サブスクゲームの課題
とはいえ、いいことづくめなことばかりではなく、サブスクモデルにも課題があり、ゲームが大量に遊べるという環境化においては「一本のゲームを深く遊ぶ」体験が減る可能性があり、開発者にとっては、収益分配の問題も生まれてきます。
サービス競争の激化
現在ゲームサブスクは急速に増えており、動画サブスクと同じ競争が起きる可能性があり、いわばコンテンツ戦争へと突入していくでしょうし、このような流れから、ゲーム業界の未来はおそらくハイブリッド型になり、「サブスク」「単体販売」の両方が共存する形となるでしょう。